【不動産Q&A】売却価格はどうやって決まるのですか?
2026/09/21
売却価格はどうやって決まる?査定価格・売出価格・成約価格の違いをわかりやすく解説
マンションを売却しようとすると、「このマンションはいくらで売れるのだろう?」と気になりますよね。
不動産会社に査定を依頼すると価格を提示されますが、その金額がそのまま実際の売却価格になるとは限りません。
では、マンションの売却価格は、いったいどうやって決まるのでしょうか。
マンションの最終的な売却価格は、過去の成約事例や現在の市場状況、マンションそのものの条件などをもとに価格を設定し、実際に購入を希望する人との交渉を経て決まります。
査定価格=売出価格=成約価格ではありません。
Q. マンションの売却価格はどうやって決まりますか?
不動産会社が査定するときは、単純に「このマンションだから○○万円」と決めているわけではありません。
一般的には、同じマンションや周辺マンションの実際の成約事例を確認しながら、専有面積、階数、向き、間取り、室内状態、築年数、駅からの距離など、売却する部屋の条件を比較します。
さらに、現在売り出されている競合物件や、その地域の市場状況なども考慮して、売却価格の目安を判断します。
マンションの価格を決めるとき、何を見ている?
マンションの売却価格を考えるとき、特に重要になるのが次のような項目です。
① 過去に実際に売れた価格
価格を考えるうえで重要なのが、同じマンションや周辺マンションの成約事例です。
「現在、いくらで売り出されているか」も参考になりますが、売り出し中の価格は、まだ買主との取引が成立していない価格です。
そのため、実際に取引が成立した価格を見ることが、現在の相場を考えるうえで重要になります。
「○○万円で売り出されている物件がある」ことと、「○○万円で売れた」ことは同じではありません。
② 専有面積・間取り
同じマンションでも、専有面積や間取りによって価格は変わります。
例えば、同じマンションの60㎡と75㎡の部屋では、単純に同じ価格になるわけではありません。
また、2LDK・3LDKなど間取りによって購入する人の層や需要が異なる場合もあります。
そのため、「同じマンションの成約事例だから、その価格をそのまま当てはめればいい」というものではありません。
③ 階数・向き・眺望など
同じマンションでも、階数や向き、眺望などによって条件が変わります。
特にタワーマンションなどでは、階数や眺望による価格差が大きくなることもあります。
一方で、すべてのマンションで「高層階だから必ず高い」「南向きだから必ず高く売れる」と単純に決まるわけではありません。
実際の成約事例と比較しながら、そのマンションでどのような条件が価格に影響しているのかを見る必要があります。
④ 築年数・室内の状態
築年数も価格を考えるうえで重要な要素です。
ただし、築年数だけで価格が決まるわけではありません。
室内がリフォームされているか、設備の状態はどうか、購入後にどの程度手を入れる必要があるかなども、買主が価格を判断するときの材料になります。
⑤ 現在売り出されている競合物件
過去の成約事例だけでなく、現在売り出されている物件も確認します。
例えば、同じマンション内で似た条件の部屋が複数売り出されている場合、その価格との比較が必要になります。
買主から見れば、同じマンション内で比較できる物件があるためです。
⑥ 市場全体の状況
マンションの価格は、その物件だけで決まるものでもありません。
周辺エリアの需要、購入希望者の動き、競合物件の数など、売却する時期の市場環境も価格設定に影響します。
そのため、過去の成約事例を確認するときも、「いつの取引なのか」を考えることが大切です。
査定価格・売出価格・成約価格は何が違う?
マンション売却では、「査定価格」「売出価格」「成約価格」という3つの価格を区別して考えることが重要です。
不動産会社が、物件の条件や過去の成約事例、市場状況などをもとに「このくらいの価格が売却を見込める」と判断した価格。
売主が実際に販売を開始するときに設定する価格。
買主との交渉を経て、実際に売買契約が成立した価格。
つまり、査定の段階で提示された価格が、そのまま最終的な売却価格になるとは限りません。
なぜ不動産会社によって査定価格が違うの?
複数の不動産会社に査定を依頼すると、会社によって提示される査定価格が違うことがあります。
これは必ずしも、どこかの会社が間違っているという意味ではありません。
同じ成約事例を参考にしていても、どの事例を比較対象として選ぶか、現在の競合物件をどう見るか、物件の個別条件をどう評価するかなどによって、査定価格には違いが出ることがあります。
そのため、査定価格を比較するときは金額だけを見るのではなく、「なぜその価格なのか」を確認することが大切です。
査定価格が一番高い会社を選べばいい?
査定価格は、あくまで不動産会社が判断した「売却価格の目安」です。
高い査定価格が提示されたとしても、その価格で実際に購入する人が見つかるとは限りません。
例えば、周辺の成約事例から大きく離れた価格で売り出せば、問い合わせや内覧が集まりにくくなり、結果として価格を見直すことになる可能性もあります。
だからこそ、査定価格を見るときには、
- どの成約事例と比較しているのか
- 現在の競合物件をどう見ているのか
- 自分の部屋の条件をどう評価しているのか
- その価格で売り出す理由は何なのか
まで確認することが大切です。
では、売出価格はどうやって決めればいい?
売出価格は、査定価格をそのまま採用するとは限りません。
売主の希望や売却時期、住宅ローンの残高、住み替えの予定など、売主側の事情も含めて考える必要があります。
例えば、
- 時間をかけても希望価格を優先したい
- ある程度の期間で売却したい
- 住み替えのため売却時期を重視したい
など、売却の目的によって価格設定の考え方も変わります。
重要なのは、単に「高く設定する」ことではなく、市場から見てどの程度の価格なのかを理解したうえで、売主自身が納得して価格を決めることです。
実際の成約価格は、最後にどう決まる?
物件を売り出した後、購入希望者が現れると、価格や条件について交渉が行われることがあります。
例えば、売出価格が3,500万円だったとしても、買主から3,300万円で購入したいという申し出があるかもしれません。
その後、売主と買主が価格やその他の条件について話し合い、双方が合意すれば、その金額が成約価格になります。
つまり、最終的な価格は、
+
売主の希望・事情
+
買主の購入判断・交渉
↓
最終的な成約価格
という流れで決まっていきます。
売主は「いくらで売れるか」だけでなく「なぜその価格なのか」を確認する
マンションを売却するとき、「できるだけ高く売りたい」と考えるのは自然なことです。
ただ、価格だけを見てしまうと、本当に適切な価格なのか判断しにくくなります。
大切なのは、提示された価格について、
- どんな成約事例を参考にしているのか
- 自分のマンションとどこが違うのか
- 現在の市場ではどの程度の価格帯なのか
- その価格で売り出すと、どのような販売活動を想定しているのか
といった「価格の根拠」を確認することです。
私たちは、査定価格を「売却を決めるための数字」ではなく、売却するかどうか、いくらで売り出すかを考えるための判断材料と考えています。
そのため、価格だけをお伝えするのではなく、周辺の成約事例や現在の市場状況などを確認し、「なぜこの価格になるのか」をできるだけ分かりやすくお伝えすることを大切にしています。
よくある誤解に注意
「査定価格=実際に売れる価格」ではありません
査定価格は、不動産会社が市場や成約事例などをもとに算出した価格です。
実際の売却では、売出価格、購入希望者の反応、交渉などによって最終的な成約価格が決まります。
「現在の売出価格=相場」でもありません
売り出されている価格は、まだ成約していない価格です。
相場を確認するときには、売出中の物件だけでなく、実際の成約事例も合わせて確認する必要があります。
「同じマンションなら同じ価格」でもありません
同じマンションでも、専有面積、階数、向き、間取り、室内状態などによって条件は異なります。
そのため、1件の事例だけを見て価格を決めるのではなく、複数の事例を比較しながら考えることが重要です。
マンション売却で価格を考えるときの3つのポイント
売り出し中の価格だけではなく、実際に取引が成立した価格を確認する。
面積、階数、向き、間取り、築年数、室内状態などを比較する。
「いくらなのか」だけではなく、「なぜその価格なのか」を確認する。
まとめ|マンションの売却価格は「相場+物件条件+買主との交渉」で決まる
マンションの売却価格は、ひとつの数字だけを見て決まるものではありません。
過去の成約事例、現在の競合物件、専有面積や階数・向きなどの物件条件、市場の状況などをもとに売出価格を考え、最終的には購入希望者との交渉を経て成約価格が決まります。
特に覚えておきたいのは、
ということです。
マンション売却を検討するときは、「一番高い査定価格を出した会社を選ぶ」という考え方だけではなく、その価格がどのような根拠で算出されたのかを確認することが大切です。
まだ売却するか決めていない段階でも、現在の相場を知っておくことで、今後売るのか、もう少し住み続けるのかを考える材料になります。
まずは自分のマンションが現在どのくらいの価格帯なのかを知り、そのうえで売却するかどうかを判断してもよいでしょう。
この記事の監修者
この記事の監修者
株式会社ホームネクサス 代表取締役 中野 恒
住友不動産販売で20年間勤務。城東区・鶴見区を中心に13年以上、不動産売買の営業を担当してきました。現在は大阪市城東区に特化した不動産会社として、マンション売却をはじめとする不動産売買仲介に携わっています。
これまでの営業経験と地域の成約事例、市場動向などをもとに、売主様が不動産会社の説明や査定価格だけに頼るのではなく、ご自身で納得して売却判断ができるよう、分かりやすい情報提供を心がけています。
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